【2023年】張本・早田ペアの連覇は?全日本卓球の試合結果まとめ

2024年のパリ五輪に向けて卓球の日本代表入りをかけた戦いが激化しています。その選考レースを占う中で、大きな意味合いを持つ全日本卓球が2023年1月23日から29日にかけて東京体育館で行われました。大会前の段階で代表選考レースは張本智和選手、早田ひな選手が一歩リードしていましたが、今大会で変動があったのでしょうか。

そこで今回は全日本卓球の結果をまとめていきます。

全日本卓球の試合結果まとめ

男子シングルス

  • 優勝:戸上隼輔(明治大・東京)
  • 準優勝:張本智和(IMG・宮城)
  • 3位:篠塚大登(愛知工業大・愛知)、曽根翔(T.T彩たま・埼玉)

男子シングルスは、戸上隼輔が2連覇を達成しました。準決勝では篠塚大登を破り、決勝では1983年大会以来40年ぶりの3冠を狙った張本智和を豪打で打ち抜きました。

なお東京五輪代表の丹羽孝希は、5回戦で愛知工業大学の横谷晟に、一昨年の王者・及川瑞基も準々決勝で篠塚に敗れています。

決勝戦はゲームカウント1−1で迎えた第3ゲームに激しい打撃戦が繰り広げられました。序盤は戸上がリードを奪うも張本がデュースに持ち込みました。張本がゲームポイントを奪うも、戸上が何度も凌ぎ、最終的に17-15で第3ゲームを奪いました。第5ゲームは張本選手が意地を見せたものの、最終的にゲームカウント4-2で勝利で戸上が勝利、連覇を飾りました。

女子シングルス

  • 優勝:早田ひな(日本生命・福岡)
  • 準優勝:木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎・東京)
  • 3位:横井咲桜(四天王寺高・大阪)、石川佳純(全農・山口)

女子シングルスは、前年王者の伊藤美誠が、6回戦で四天王寺高校の横井咲桜に敗れる大波乱がありましたが、早田ひなが3年ぶりに女王に返り咲きました。トーナメント的に張本美和、平野美宇、石川佳純と対戦する厳しい「死のブロック」に入るも貫禄の決勝進出となりました。

決勝戦は木原選手が積極的な攻めを見せ1,2ゲームを連取します。跡がなくなった早田選手が第3ゲームから逆襲を見せます。緩急をつけた攻めで木原ミスを誘って1ゲームを取り返すと、第4ゲームも連取し、ゲームカウント2-2のタイに戻しました。最終ゲームは激しい打ち合いの末、デュースへともつれ込むも、早田が逆転勝ちを収め、混合ダブルス・女子ダブルスと合わせて、女子史上4人目、自身初となる3冠を勝ち取りました。

男子ダブルス

  • 優勝:張本智和(IMG・宮城)・森薗政崇(BOBSON・鹿児島)
  • 準優勝:及川瑞基(木下グループ・神奈川)・松島輝空(木下アカデミー・神奈川)
  • 3位:大島祐哉(木下グループ・東京)・田添健汰(木下グループ・神奈川)、三部航平(シチズン時計・東京)・龍崎東寅(三井住友海上・東京)

決勝戦は互いに初優勝を狙う及川・松島組と張本・森薗組の対決となりました。第1ゲームは及川がつなぎ、松島が豪快なフォアハンド攻撃を決める展開が上手くはまり、10−7でゲームポイントを握るも、そこから張本・森園が粘りを見せ、逆転で第1ゲームを奪いました。第2ゲーム以降も一進一退の攻防が続き、ゲームカウント2−1で迎えた第5ゲームを張本・森薗がラリー戦を制し悲願の初優勝を飾りました。

女子ダブルス

  • 優勝:伊藤美誠(スターツ・大阪)・早田ひな(日本生命・福岡)
  • 準優勝:成本綾海・井絢乃(中国電力・広島)
  • 3位:芝田沙季(ミキハウス・大阪)・大藤沙月(四天王寺高・大阪)、佐藤瞳・橋本帆乃香(ミキハウス・大阪)

決勝戦は5連覇をめざす伊藤・早田ペアと成本・井ペアの対戦となりました。第1ゲームから伊藤・早田のミスのない連続攻撃が冴え渡り、ゲームカウント3−0、27分の完勝で大会史上初の女子ダブルス5連覇を達成しました。

ミックスダブルス

  • 優勝:張本智和(IMG・宮城)・早田ひな(日本生命・福岡)
  • 準優勝:田中佑汰(愛知工業大・愛知)・田中千秋(豊田自動織機・愛知)
  • 3位:伊藤礼博(日本大・東京)・萩井菜津子(日本大・東京)、坂根翔大(関西卓球アカデミー・大阪)・塩見真希(サンリツ・東京)

決勝戦は序盤から鋭い連続攻撃を見せた張本・早田ペアがあっという間に2ゲームを連取します。第3ゲーム、後がない田中・田中の姉弟ペアは緩急をつけてミスを誘うも、柔軟に対応した張本・早田の勢いは止まらず、終始圧倒し、最後は早田が技ありのバックハンドで優勝、連覇を達成しました。

最後に

早田ひな選手が、シングル・ダブルス(伊藤美誠選手と5連覇)・ミックスダブルス(張本智和選手と連覇)の3冠を達成したことで話題となった全日本卓球も、無事に幕を降ろしました。パリ五輪の代表選考レースも早田選手と張本選手が頭ひとつ抜けている状態で、女子は今回準優勝に輝いた木原美悠選手が出場圏内の2位に上がってきました。これから配点が大きな大会が続き、早田選手、張本選手も安泰とは言えない状況です。さらに激化する日本代表争いから目が離せません!